グロウ・マガジン
P90タイプのマガジンの製作
   
 
    グロウ製作で大きくつまずいたのが、
このP90タイプのマガジン製作でした。

普通はフルスクラッチと言っても、
マガジンはトイガンの物を、そのまま使用する場合が多いんですが、
P90はトイテックの特殊な給弾方式に対応したマガジンしか無く、
止む無くマガジンまでフルスクラッチとなったのです。

結局、2ヶ月半もかかってゼンマイ式多弾装マガジンは完成せず、
コイルスプリングの強制給弾マガジンのみとなりました。
アクリル加工や、P90マガジンの独特のリップ部も難しかった所です。

まあ、私の苦労の様子なんかを見てって下さい(笑)。
   
         
グロウマガジン・データ
全長:270mm
全高:35mm
全幅:52mm
重量:280g(A:250連)
:290g(B:64連)
弾丸:6mmBB弾
フレーム構成材料:透明アクリル板
+アルミCチャンネル材
 
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  ゼンマイ式多弾装マガジン

完全分解写真です。
手前の細かい銀色がネジ。40個弱使っています。
マルイ・ファマスの300連マガジンのゼンマイ部分も
写っています。
奥から3つ目の銀色の2本は2mmアルミCチャンネルの
フレーム材。
後は、ほとんど透明スモークの2mmアクリル板です。

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  ゼンマイ部

マルイ・ファマス300連マガジンのゼンマイ部使用。
ゼンマイを巻き上げるダイヤルはそのままでは大きく、
マガジンのリップ部に入らないので直径5mm前後
小さく削っています。
見えにくいですが、ダイヤルのストッパーを2mmアルミ板
で製作。
本体は2mmアクリル板の積層と透明プラリペア製。

(B):下から見た所。
マルイのゼンマイ式多弾装マガジンではBB弾は重力で
ゼンマイ部に送られ1列に整えられてリップに行きますが、
1列になる所がBB弾の一番詰まりやすい所です。
このマガジンは横置きなのでスプリングでBB弾を押し付け
ゼンマイ部に無理矢理送っているので、
ますます詰まりやすいのです。

(C)上下に広がっているBB弾を上下1列にする
斜めパーツ。ここも、BB弾がつまりやすい。

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  マガジン下部

ゼンマイが入る部分。Rの部分は桶の様に7mm前後の
アクリルを並べてプラリペアで接着。
プラリペアを多目に盛ってヤスリで整形します。
プラリペアが無かった頃には考えられない加工方です。

(D):斜め上からみた画像。
BB弾を攪拌してゼンマイ部で詰まらないようにする
ギアが見えます。
これをモーター駆動にしてトリガーと連動したら、
弾詰まりが解消すると思いますが、
大掛かりな工作を要するでしょう。

(F):斜め下から見た画像。
BB弾が出る穴(リップ)が解るでしょうか。

(G):ゼンマイ部が入った様子。

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  リップ部

(H):2mmアクリルを3枚重ねた中にBB弾ストッパーを
入れるのに苦労する。

(J):マガジン下部にリップ部をネジ止めする。
接着してしまうとBB弾ストッパーにトラブルがあった場合
修理が出来なくなってしまいます。

(K):マガジン下部を斜め上から見る。
矢印がBB弾のルート。
アクリルの積層で水平から垂直にBB弾の動きを変える
のに苦労する。
リューターやヤスリを駆使してなんとか削りました。

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  可変式櫛型フロアー

白と黒のABS板で出来ています。

(P):フロアーの下面。
アルミ製のフロアーストッパー(S)が見えます。
可変部分が上下から滑り込んで重なるように
櫛状にしました。
短・長のABS板を交互に並べて
作ってあるのが解るでしょうか。

(Q):フロアーの上面。
白い可動部分にスプリングで上方向にテンションを
掛けています。

(R):マガジン前部を下から見た所。
フロアーストッパーがマガジン下部の溝に入って
フロアーがマガジン前部で止まっています。
この状態でBB弾を入れます。
左にもう一つ溝が見えますがフロアースプリングの
圧縮時の長さを計算し間違えて作ってしまった
時の物です(汗)。

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  BB弾とフロアーの動き

(L):フロアーが開いた状態。
(1)の方向に閉じていく。
(2)はリップでのBB弾の動き。
反対側からクルリと回って下に向かう。

(M):フロアーの先端が少し閉じた状態。
上下方向に2列分あるBB弾がゼンマイ部の斜めパーツで
1列になる所で閉じながらBB弾をゼンマイ部に送って行く。

(N):完全に閉じたフロアー。

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  フタ

(U):BB弾入れ口のフタ。
こういうのを単純な構造に作るのが意外と難しいです。

(V):マガジン下部のBB弾のフタ。
閉じている所。

(W):マガジンのゼンマイ巻き上げ部の削り込み。
ゼンマイ巻き上げダイヤル(X)が見えます。
(Y):BB弾の動き。うっすらとBB弾が見えます。


と言う訳で、ここまで出来ていながら弾づまりのため、
未完成つう訳です。 しく、しく。
グロウ本体が完成したらBB弾攪拌用モーターを
入れるなどして、
完動する様、再挑戦してみるつもりです。

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  ガンスミスに全然関係ない画像

アクリル板を接着するのに
余っていたプラリペアの液を使いました。
アクリル板を2枚合わせて横から液を流し込んでやると、
ツーと流れ込んで行き奇麗に接着出来ます。
が、ちょっとアクリル板の間に空気が残ってしまったのです。

別に残ってもいいんですが、
良く見ると虹色のシマシマが見えます。
最初はテフロンオイルが入ったの?と思ったんですが
良く考えると薄い空気の層が作り出す光の干渉現象で
シャボン玉の薄い膜が光の加減で虹色に見えるのと
同じです。
肉眼ではシマシマがはっきりと見えるんですが
デジタルカメラでは良く写りません。
うーん、カメラって難しいなあ。

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jpg画像(1):6.0kbt


jpg画像(2):2.4kbt


jpg画像(3):4.4kbt
  コイルスプリング強制給弾マガジン

画像(1):通常分解。
上:アッパーフレーム
上から二つ目:ロアフレーム
上から三つめ:インナーシャーシ
下左:垂直インナー
下右:リップパーツ

画像(2):アルミシャーシ
18mmX10mm、厚さ2mmアルミCチャンネル材
BB弾の動きが見える様に穴を開けるのに
苦労しました。

画像(3):リップ付近の加工にも苦労しました。
画像の左の方、アルミシャーシの下が削られている
のが分かるでしょうか?
この加工には凄く苦労しました。
木工バイスで斜めに固定して、ヤスリで・・・・、
あああ・・・・。
 
    jpg画像(4):7.1kbt インナー
インナー(BB弾が直接入ってる所)の分解画像。
BB弾は約6mmなのでインナーのBB弾が通るルートは約6.5mmにします。
マルイのマガジンのルートも約6.5mmですね。
(A):インナー下部。2mmの透明アクリル板製。ルートの下と外側になります。
銀色の棒はスプリングガイド。
(B):インナー内部。2mmアクリルの3枚重ね。
Aにネジ止めしてルートの内側になります。
こういう構造にするとルートの幅の管理が容易になり、弾詰まりに対応しやすいのです。
(C):スペーサー。0.5mmアクリル板。6mmのBと合わさって6.5mmになります。
(D):インナーフタ。
   
 
jpg画像(5):3.5kbt
  赤い矢印:インナー(A)のBB弾の曲がる部分の繋ぎ目。
この様な所に引っ掛かりがあると弾詰まりの原因になります。

接着材を多目につけ、耐水ペーパーで滑らかに仕上げ、
コンパウンド(私はピカールを使いました)で
ツルツルに磨き上げます。
うーん、キレイ。
 
 
jpg画像(6):3.0kbt
  インナーをアッパーフレームから半分引き出した所。
ネジを使わず接着で作っていくと早く楽に出来ますが、
分解出来ないと弾詰まりなどのトラブルや故障、
破損に対応出来ません。
 
 
jpg画像(7):10.0kbt
うわーピンボケだー!
すいませーん。


jpg画像(8):4.1kbt
  垂直インナー

マガジン内のBB弾の動きを水平方向から垂直方向へ変える
重要なパーツです。

画像(7):この様にキッチリとはまります。
キッチリしてないとパーツとパーツの繋ぎめで
BB弾(を押すマガジンフロアー)が引っ掛かります。
引っ掛からない様にするのが
凄く面倒で時間が掛かったんです(泣)。

画像(8):インナーと垂直インナーの合わさった画像。
垂直インナーも2mmと0.5mm透明アクリル板の
組み合わせで6.5mmのルートになっています。
ネジ止めでルート幅が調整出来る様になっています。
 
 
jpg画像(9):8.6kbt


jpg画像(10):10.8kbt


jpg画像(11):7.0kbt
  リップ部とか

多弾装ゼンマイマガジンは透明スモークで作ったので
今度は透明ブルーにしました。
実用性は「?」ですが、気に入っています。

画像(9):リップ部。
AKー47のマガジンのスプリングとBB弾ストッパーを
使っているので、
ストッパーを動かしてBB弾を開放する事が出来ます。
2mmアクリルの積層で作っているリップ部に
ストッパーを入れるのにも凄く苦労しました。
うーん、苦労しっぱなし。

画像(10):インナー、垂直インナー、リップへと続く
BB弾の流れ。
ああ、青くてキレイ。

画像(11):BB弾を入れて縮んだスプリング。
多分、半透明のマルイ・SIG SG550なんかでも
わかるんじゃないかと思うんですが、
緑の矢印の所で縮んだスプリングが左右にずれて
いるのが見えます。
これがBB弾ルートのカーブの所で抵抗になりカーブの
多いマガジンほどBB弾が入れにくいのでしょう。

赤い矢印の所ではまだスプリングが縮んでいません。
ルートにカーブがあるとスプリングは均一に縮まない
様です。


この様に苦労して作ったマガジンですが、
装弾数63発で、実銃50発と大差ありません。
300発制限のサバゲーで使うとしても
マガジンを後4本も作らなきゃならん。
うーん、出来ませーん(泣)。
 
 
jpg画像(A):10.7kbt


jpg画像(B):9.5kbt
  着装

BB弾の動きが射撃ポジションから丸見えです。
わはは、うれしー。
でもリップからチャンバーへのBB弾ルートが
この長所を打ち消しています。
はあ。
 

 

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