ゲスト ガンスミス
オリジナル カスタム
      GUEST GUNSMITH
ORIGINAL CUSTOM
  堀口さんと言う方からホームページの感想のメールを頂いたんですが、
そのメールに友人がマルイのコッキングエアーガン「スパス12」をカスタムしているとあったので、
堀口さんに連絡をとってもらったのです。
そして送られてきたのが塚越さんからのスパス12改sp0の画像です。
デザインの完成度が高く、最初スパスって実銃でブルパップタイプのカスタムが出てたんだ、
と勘違いしてしまいました。

マルイのフルオートトレーサー内蔵も凄い所。
夜、3本の光の線が走る様を想像すると嬉しくなってしまいます。

この黄色い四角の中の発言は私、かもんえぎです。
白い方は塚越さんの解説です。
(かもんえぎ)
 
  札幌にスキーで来た塚越氏、その時無理を言ってスパス12改を持て来てもらいました。
画像の下の字が赤で書かれているのが、その時新たに撮った画像。
この薄緑の四角の中は私の解説です。
(かもんえぎ)
 

 

スパス12改
(ブルパップタイプ)(1)
      SPAS12KAI
(BURUPAPU TAPE)(1)
製作者:塚越 氏       TUKAKOSI
  コンセプトとデザイン

  そもそも、スパスを最初に手にした印象が「長い」だったもんで・・
ノーマルのままの姿でいたのは、数時間だった・・・
まず、バレルのカットをしてゲームに参加・・たしかに、面白い銃でしたが、
やはり、長いのです。(もともと、長物は趣味じゃない、のもあったんですけど)
なんとか、短くならないかと思い、こいつが、プルパックになったら、
「けっこう、いけるカモ」なんて思いながら、PCで雑誌の切り抜きをスキャンして
作ってみたのが、こいつです。(SP00−1)


画像sp00ー1.jpg9.8kbt

  出来あがりを見て、なかなかと思いましたが、コッキングハンドルのショート化と
グリップの取り付け、さらには、トリガーをどう動かすか・・・などなど・・問題は、たくさん。

  悩んだあげく、ま、できるところからと思ったのですが、
肝心な機関部からと言う事で、ここが、出来ないと始まらない・・・・・
 
 
スパス12改開発に歴史あり。
そうですよね、いきなり下の画像のような完成されたデザインが出来る訳では
ないですよね。
う〜ん、面白いし興味深いなー、こういうデザインの過程を見れるのは。

雑誌の切り抜きをスキャンしてデザインすると言うのは、
具体的なイメージが作りやすい、なかなか良い方法ではないでしょうか。
 

 

  スパス12改・データ

全長:725mm
全高:205mm
全幅:75mm
(含シェルホルダー)
重量:2.5kg(全装重量)
インナーバレル長:
217mm(アングス製)
装弾数:90(30X3)発
弾丸:6mmBB弾
発光サイレンサー内蔵
レーザーポインター内蔵
ラピットシステムなし
 
jpg画像(st17)19.1kbt
 

 

  機関部の製作



画像sp1-1.jpg10.4kbt
2段目パーツとオリジナルパーツ
組み立て(調整用ワッシャー入れ)

SP1-1を見てください、このパーツ(SP1、2段目)によって
ピストンがロックされます。
ノーマルの場合、これをSP1、3段目のパーツが
ドリガーまたはコッキングハンドル(ラビットシステム)
によって上下左右に動く事によってロックが解除されます。
そこで、このパーツを直接動かそうとしましたが、
直接動かすのにはかなりの力が必要なのと
ラビットシステムとの兼ね合いで、不可となりました。

そこで、このパーツに変わるパーツ(SP1、4段目)の
制作です。
その辺に、転がってた廃銃より、平らなABSを切り取り
(ABS板が入手できなかった←田舎)
3段目のパーツを型どり、
先端のラビットシステム用の部分は除去、
強度アップのため幅広にし、穴はだだの楕円でOKです。
(ノーマルはわずかに上下するため変形している)
これに、三角形の小さな突起をつけるわけですが、
これが、直接2段目のパーツを動かしますので、
取付けは裏よりビス止めしてあります。
(SP1-1に見えるビスは裏に小さな突起があります。
フレームにちょうどいい溝があり、そこにスプリングを
入れることによりトリガーの戻りを良くしています。)

ノーマルのトリガーは不要なので、バネ固定のため
プラ棒より削りだしたパーツをつかいます。

  フレームの加工は4段目のパーツを動かすため
細長く穴をあけます。
そこには、やはりちょうどいい溝が表側にあり、
SP3のパーツがはいります。
また、トリガー接続部にも欠き込みをつくります。(SP4-1)
なお、コッキングレールパイプにも欠き込みを同じ部分
にいれます。
そして、鋼線を通す穴を開けるのですが・・
これが、ちょっと厄介でした・・



jpg画像(st15)14.2kbt
フレームのグリップが付く部分の
トリガーパーの取り回し加工。
入り口と出口の穴の角度が
90度曲がってる為、加工が大変。
 
画像sp1.jpg15.5kbt
上から フレーム:穴加工のみ
2段   ノーマルパーツ
3段   ノーマルパーツ
4段   オリジナルパーツ
(3段目のパーツと入れ替え)


jpg画像(st04)20.4kbt
4段 オリジナルパーツの画像
ヤスリの削りあとや、
小さい突起パーツを固定する為のネジなどが分かります。



gif画像(000-4)3.2kbt



jpg画像sp3(st06)23.8kbt
トリガーからSP1 4段目を作動させる
パーツ(アルミ、鉄製)

 
 
jpg画像(st05)9.8kbt

sp2:組み立てたところ。
ノーマルのスプリングは発射時にびびり音がするので、アルミパイプ10φ×50mmを入れてみました。
(プルバックにすると、余計気になる。今は、アルミパイプと共にP・D・Iの100%がはいってます)


余談ですが・・・スパスのピストンは強度不足らしくよく折れるらしい、かく言う私も折れました
次回生産から改良されるらしいので、
これから、スパスを買う予定の人はその辺を確認してから、買ったほうがよろしいのでは・・・
M3ではまだ改善されてないようです。
 
  友人のスパスもそこが折れました。やはりここが弱点の様です。
またピストンとシリンダーのグリスやオイルの加減も難しく、
使用しているうちに抵抗が大きくなってパワーダウンしていきます。
これはマルイのコッキングハンドガンでも同じです。
コストなど難しい点もあるでしょうが、マルイさんにはこの点の改善をしてもらいたいです。

と思っていたら塚越さんから新しいメールと画像が・・・、
 
  画像sp20:
マルイの新ピストンです、取り付け部の材質が変更されてます。
ピストンロッドの取付けに遊びがあり、
上下に動く事によって力を逃がしているそうです。

マルイの社長に伺った所、すでにM3には搭載してあると
言ってました。
 
画像sp20.jpg2.5kbt
 

 

 
jpg画像(st09)14.4kbt
発光サイレンサーの基盤を
マガジンに入れて、
そのままグリップに収納するアイディアが最高。
電源の途中に発光ダイオードが入っていて
グリップの横のすきまからスイッチONが
確認できます。


発光サイレンサー・レーザーポインター

まず、st09の右はマガジンを加工したものです。
そこに、発光サイレンサーの基盤を入れてあります。
基盤からセンサー部に4本、ストロボ部に3本、
計5本のコードにて延長、コッキングレールパイプ内を
通します。

ストック内のバッテリー単3(4本)より基盤に電源を
送ります。

センサー・ストロボ部はアウターバレルを加工します。
まず、インナーバレルを6cmカットします。
アウターバレルですが、下側に1* 2cm程度の穴を
ストロボの大きさに合わせて開けます。
この時、出来るだけ前に開けます。
コッキングレールパイプのプラスティック部に
干渉しますので、そこも、合わせてカットしてください。

ストロボ本体は、単体では、固定がしずらいので、
発光サイレンサーを取り付ける部品をアウターバレルに
合わせて加工しそれに、ストロボを取り付けています。
(ホットボンド&エポキシ接着剤)

センサー部は、ストロボとは逆に出来るだけ、
バレルに近い位置に付けます。
玉を拾う場所は、3本の内、一番上のひとつだけで
いいです。
センサーは間隔が離れすぎていても拾いませんので、
元の間隔がいいのです。
元の中にある透明パイプをU字型にカットして使います。
アウターバレルの上側、バレルのすぐ前を約半分ほど
2cm幅でカットします。
そこに、センサーを取り付ける訳ですが・・
うまく、1番上のバレルの中心にセンサーが
来るようにしないとうまく拾いません。
ここは、それぞれ、いろいろ試してみてください。

また、電気に詳しい人が、居ましたら、
ほかにいい方法また、設定が、あったら教えてください。

私の場合、バレルガイド先端より約1cmの所に
センサーがあります。

レーザーポインターは、電池切れのため高輝度LEDの
フラシュライトにしようかと検討中
電池が売ってないんです・・・
なぜか?外国製みたいなので・・・

 
jpg画像(st07)23.3kbt
発光サイレンサー部


jpg画像(st14)15.9kbt
センサーがこの様にピッタリはまります。
加工の為のケガキのあとがわかるでしょうか?
パイプに垂直にぐるっと回る線は
パイプカッターで付けたそうです。



jpg画像(st08)19.7kbt
センサー部アップ

 
  塚越さんから送られて来たイラストから書き起こした
フルオートトレーサー回りの図解です。

(A)は発光素子(赤外線?)、フルオートトレーサーの
スイッチが入るとここから出た光が
(B)の受光素子(センサー)に当たります。
BB弾が横切って光を遮断すると回路が感知して
(F)のフラッシュが発光します。

(A)〜(B)間の距離を変えるなら(B)の受光素子の感度を
変えなければなりません、電気回路に詳しくないと難しいでしょう
(私は無理です)。
塚越さんは3発のBB弾の内、1発だけ動きを捕らえれば十分な
事に気付き(A)〜(B)間の距離を変えていません。
私はこのイラストを見るまでは受光素子の感度を変えなければ
無理だと思っていました。
(C)は(A)(B)を保護するクリアパイプ。
ノーマルのフルオートトレーサーもここが汚れるとBB弾の通過が
読み取れず発光しなくなるので時々掃除してあげましょう。
(G)のセンサー部がユニットとして上に抜ける様に
下が切り欠いてあります。

画像(000-3)は左が銃口方向です。
上のパイプがアウターバレルで
(H)のインナーバレルが入っています。
(D)は3本のインナーバレルを押さえている
インナーバレルカラーの元の位置、
インナーバレルを6cmカットして(E)の位置に移動しています。
 
gig画像(000-5)3.3kbt


gig画像(000-3)3.5kbt
 
  (F)を含んだ青いパーツ全体がフラッシュユニット。
(G)も(F)もユニットとして分解整備出来るのは重要な事です。
私が作るとしたら、一番苦労するのは(G)のセンサーの位置をピッタリBB弾の通り道に合わせる
所でしょう。
BB弾の直径6mmで、クリアパイプの内径は9.5mm。
う〜ん、辛い。塚越さんの苦労がしのばれます。
アウターバレルの様な丸い物に正確な位置決めをするのも、けっこう難しいんです。

あと、センサー類の配線を伸ばし過ぎると誤作動の原因になったりするので、
これを参考に電気回路の改造をしようと思っている人はその辺も注意が必要です。
 

 

 
jpg画像(sp21)9.2kbt
スパス後姿
 
jpg画像(sp22)9.0kbt
スパス前姿
 

 

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