ガンスミス用工具と材料(2)       TOOL(2)

 

    仕上げ ・ スプレー:塗料:オイル:紙やすり

私はどっちかって言うと、オリジナルな形(デザイン)やメカのレイアウトの方に思い入れがあって、
実銃に忠実な刻印とか表面の仕上げなんかは割とどうでも良い方で
(表面仕上げは奇麗な事にこした事はないが)塗装とかはあっさりとやっちゃいます。
   
 
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  まずヤスリで造形した後は耐水ペーパー(画像手前)を
1000ー1200番位まで掛けコンパウンド(ピカール)で磨きます。
プラリペアなんかを使っているのでヒケが出てますが気にしない。
食いつきの良さから(B):<キャロム・ブラックスチール>を下地として
吹き付け。皮膜が厚い(模型用のラッカースプレーよりはずっと薄い)ので
ヒケが少し隠れます。ここで終わっても良いです。

1日乾燥させて(C):<インディ・ブラックシール>をその上に吹き付け。
また1日乾燥させる。つや消し黒の仕上がりです。
そこで、コンパウンドで適度に磨いて半艶や艶有りにするんですが、
全部磨かないで側面だけとかちょいとアクセントを付けます。
これで仕上げ完了です。チャンチャン。
 
    (D):<インディ・パーカーシール>
ブラックシールの変わりに使うと、ちょいとグレーなつや消しの仕上がり。
現代軍用銃に合いそう。
(E):<インディ・メタルパーカー> やはり仕上げに。
布とかで磨くとメタリックな輝きが出るが、しょっちゅう触っている所がはがれて下地が見えてくるのが嫌。
(A):<キャロム・ブルースチール>
ブラックスチールの代わりに使うには皮膜が薄い感じがする。
ほどほどに青みがかったグレーで私は好きだ。

(F):<テフロンオイルスプレー> トイガンの作動部分のメンテナンスに。
シリコン系は電気接点に悪影響を与えると、以前C/PlusBBSで誰かに聞いた。

(G):<クレ・556 CRC> プラスッチクに使うと割れたりします。
プラにはテフロン系かシリコン系を使いましょう。

(H):<カッテングオイル> 金属加工の時は必ず。
たぶんプラには使わない方が良いような気がする。でも、CRCより分子量が大きいから平気でしょうか?
   
 
  モーターツールと防具

ジョイロボ。フレキシブルシャフトのモーターツールです。
んー、意外と使いにくい。
シャフトが邪魔で細かい作業には向かないし、
大きなトルクがかかるとシャフトが暴れるしでダメです。
細かい作業はミニルータ。
トクルがいるなら普通のドリル。
これで決まりでしょう。

手前はビット各種。
これがまた、揃えるのにお金がかかるんです。
 
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  ドリルの刃各種

卓上ボール盤で使う方が多いドリルの刃です。

ピンバイスとピンバイス用の刃、よく使います。

ネジ切りタップとか、3mmしか使ってません。
サイレンサー用に14mm位のが欲しい。

リーマ、バレルを切った時必要です。
 
  ゴーグルとマスク

ヤスリがけやモーターツールを使う時は使いましょう。
金属粉は勿論有害ですが、
意外と木の細かい繊維も長く空気中に漂っていて
吸い込む可能性が高く、肺胞の奥に入り肺機能を障害します。
と言う訳でマスクをしましょう。
ゴーグルもね。
 
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  材料と加工

模型工作用やオフロードバイク用の材料なんかも
入っています。
これだけの材料、一気に買うとなると・・・10万円前後に
なるんじゃないかな?


板材

画像上:各種板材、
まだ他にもあります、これはほんの一部。
ABS板:0.5・1.0・1.5mm(黒・白・ナチュラル)
アルミ板:1.0・1.5・2.0・3.0・5.0mm
真鍮板:1.0・2.0mm
透明アクリル板:1.0・1.5・2.0mm
他:スチロール板・エンビ板・アクリル板・ベニヤ板など

画像下:各種材料の半端材をまとめておくと便利。
貧乏くさくもティッシュの空き箱に厚さ(何mmとか)別に
分けてます。
 
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  板材の切り出し

フルスクラッチ工作で基本となる板材の切り出しです。
まず材料に切り出す形を描きます。
単純な正方形や長方形なんかは直接材料に定規で図面どうりの長さを追っていってケガキ。
この時、材料のカネ(角の垂直)がキッチリ出るよう注意しましょう。
 
 
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複雑な形や大きな
型紙の時は
貼ってはがせる
スプレーのりを
使います。
  私がよくやる方法は
型紙を作ってそれに沿ってケガクです。
以前は材料の上にカーボン紙、図面の順に置いて
写していたんですが、
黒い材料なんかじゃ良く見えない、
線が太い、
擦れると消えてしまう、などの理由で止めました。

型紙の外をなぞるのでチョット小さく
型紙を切り出すなど工夫します。
 
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  図面から型紙に線を写すトレース台。
合板と透明アクリル板と小さ目の蛍光燈で自作。
こんなの無くても、
窓ガラスで写すとかカーボン紙を使うとか
いろいろ方法はあります。

なんでこんな物があるかって言うと・・・
若かった頃マンガ家になろうとした事が(ハハハ)・・・
 
  直線で複雑な形の場合は材料の上に図面を置いて
角にポンチマークを付け、
マークからマークを定規でケガクと言う手があります。

でも、方眼紙は手の汗で伸びたりしてあまり当てにならないので
この方法で切り出した材料の精度もそこそこです。
 
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  ABS板のカット

カッターやPカッターでプラスチック板などを切ると、
切り口は奇麗に垂直にはなりません。
画像左:ABS板をPカッターで切った物。

Pカッターは削りながら切るので切断面を仕上げるだけで
いいのですが、
画像右:普通のカッターは押し付けながら切るので
横が盛り上がり、そこを奇麗に仕上げないと面の接着強度も
落ちてしまいます。
 
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  画像上:まずヤスリで切断面の平面を出して

画像下:NTドレッサーで仕上げます。

ABS板の工作は切断面の仕上げが意外と面倒くさいね。
 
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  1.5mmABS板を張り合わせて作ったABSブロック。
私は1.5mm以上のABS板が入手出来ないので、
こういうのを作っておきます。
接着には「アクリサンデー」を使用。
 
  透明アクリル板

透明なのでそのまま図面の上に置いてケガイたり出来ます。
ただ、きっちり上から見ないとアクリル板の厚さ分、誤差が出ます。
不正確になり易いのであまりお勧めしません。

画像は斜めから写真を撮っているので図面の黒い線と
ケガイた白い線がずれて見えます。
このアクリル板の厚さは2mm。
 
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  紙テープ

材料の仮止めなど意外と役に立ちます。
透明アクリル板のケガキ線が見づらい時バイスに貼ってやると
画像下左の緑矢印のように見やすくなったりします。

画像下右は黒のABS板の場合。
画像じゃそんなに差を感じられないでしょうが肉眼では
手前に紙テープを貼った赤矢印の方がずっと見やすいです。
     
 
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  あと、照明の当たる角度や
強さなんかも重要です。
ケガキ線がちゃんと見える
と見えないでは作業効率
が格段に違います。
 
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  アルミ板

画像のアルミ板はケガキ線を見失わないように
線の内側をサインペンでなぞりました。

A1:ケガキから遠い時はヤスリを前後にガシガシ削っています。
本当はヤスリは押して削るもので
引いて削ってはいけないそうです。
A2:緑の矢印の所、材料の両側にバリ(めくれ)が出ています。

B1:ケガキが近くなると押して削ります。
B2:バリが材料の向こう側だけに出てケガキが見えなく
なりません。
 
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  棒材

棒材と言うのは1m単位で売ってたりするので
いろいろな太さ大きさ形の棒材が
チョットづつ欲しいなと思っても
こんな状態になってしまいます(泣)。

アルミパイプ・ステンパイプ・エンビ管・真鍮管
アルミCチャンネル材各種・
アルミ棒・ステン棒・木の棒各種・アクリル棒
〜などなど。
 
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  冶具

えー、冶具って言うのは「機械工作の時、工具の補助をする道具」
でしょうか?
私のはほとんど木の切れ端みたいな物ばっかりです。
でも、これがないとガンスミス、特にフルスクラッチは出来ないッス。
絶対必要です。
 
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  画像左上:この冶具はアルミのCチャンネル材を曲げるのに
必要で作った物です。

画像左下:Cチャンネルをこうはめて(実際には切り込みが必要)
冶具ごとバイスで挟んでハンマーで叩いて曲げました。

画像右:木グリを削る時も、
一度冶具に固定してからバイスで挟むと
作業しやすいです。
 
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  冶具を使うと工具だけでは出来ない加工も出来ます。
どこにどんな冶具を使うか?
またその冶具をどう作るか?
そんな事を考え作るのもガンスミスの醍醐味じゃないでしょうか。
 
 
  ネジ

ネジ止めでフレームを作るのが好きなので
当然ネジも沢山持ってます。
買ったネジも多いですが、
壊れてしまったモデルガン・ラジコンカー・プラモデルなどの
ネジも取って置いてあります。
あと、スプリングやピンの類もです。

画像のネジは千個以上あるでしょう。
うーん、いいね。ネジは。
 
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  弾速測定器(クロノグラフ)

ガンスミスする時とサバゲーで使うと思って買いました。
私はエアーガンのパワーUPに興味が無いんで
あまり使わないと思ってたんですが、
割と使う場面があります。

室内では光量不足で白熱灯を二つ用意しないと
測定出来ません。

金網をガムテープで取り付けました。
こうすると誤って測定器前面を撃っても大丈夫です。
測定器はサバゲーの時、
皆が使うのでよく前面を撃っちゃいます。
   

 


  ●番外編●
ガンスミスと全然関係無い工具


私の自慢のバイク車載工具です。
車載なのに2.5kgもあって、
友人に「日本一周でもする気か?」と言われた。
オフロードバイクのリアに積んで海岸や林道を
走り回っていたらリアフレームが折れた。
高い逆輸入車だったので泣きました。

これに特殊工具をちょいと追加してやると
単気筒エンジンのピストン交換位は楽勝(ワハハ)。
一部ミラーツールがあるのが自慢です。
 
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